2007年10月7日日曜日

[news] 土地半分住民側に売却 地権者5億円で合意 京都ウトロ

おぉ、決まったのか! 新聞で知る。

http://www.asahi.com/national/update/1006/OSK200710060107.html
朝日.com

京都・宇治のウトロ地区 5億円で住民に半分売却へ


2007年10月07日16時51分

戦時中に飛行場建設に携わった在日韓国・朝鮮人らが住んできたが、立ち退きを迫られていた京都府宇治市のウトロ地区で、土地を所有する不動産会社「西日本殖産」(大阪市北区)が、ほぼ半分の土地約3200坪(約1万500平方メートル)を住民側へ5億円で売却することで合意した。韓国の支援団体によると、韓国政府も支援に前向きという。約20年にわたる紛争は、いつ立ち退きの強制執行をされてもおかしくない状況だった住民らが住み続けられる形で、決着へ動き出した。

 合意は9月29日付。西日本殖産の代表者や弁護士らが韓国へ出向き、住民を支援する韓国の約40団体でつくる「ウトロ国際対策会議」と合意書を交わした。住民代表も立ち会った。西日本殖産は合意に基づき、住民らが近く設立する組織(中間法人)へ5億円で売却する方針で、地区内のどこを売却するかなどを今後協議していく。残る土地についても合意では、協議の間は第三者への売却や立ち退きの強制執行はせず、住民が公営住宅建設を求めている京都府や宇治市の対応を見守るとしている。

 ウトロ地区は戦時中の国策会社から土地を引き継いだ日産車体が個人に売却し、その後、西日本殖産が取得した。同社は89年、「不法占拠だ」として住民たちに土地の明け渡しを求めて京都地裁に提訴。住民側は歴史的経緯への配慮や、20年以上暮らしたことでの民法上の「時効取得」を訴えたが、00年に最高裁で敗訴が確定した。

 ウトロ町内会は昨年5月、土地を一括して買い取る方針を決定。同社と交渉を重ねてきたが、住民だけでは合意するだけの資金が用意できなかった。韓国で約6000万円の募金を集めていた同会議が交渉期限の9月から、交渉に加わった。同会議は韓国政府にも支援を要請。同政府も前向きの姿勢を示したとして、西日本殖産は合意に応じた。

 同会議のペ・ジウォンさんは「当面の立ち退きを回避し、解決への道筋を一歩前へ進めることができた。韓国政府の支援実現へ気を抜かずに頑張りたい」と話した。

 西日本殖産は「今は詳細を話せない」としている。


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http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200710070365.html
中国新聞

住民側に土地半分を売却 京都・ウトロ、5億円で


'07/10/7

 京都府宇治市のウトロ地区で在日韓国・朝鮮人ら約二百人が立ち退きを迫られている問題で、土地を所有する不動産会社「西日本殖産」(大阪市北区)が、住民側に土地の半分約一万五百平方メートルを売却することで合意していたことが七日、分かった。

 ウトロ町内会によると、韓国の支援組織「ウトロ国際対策会議」(ソウル)と同社が九月二十九日に合意書を交わし、売却額は五億円。費用は同会議が集めた募金などを充て、韓国政府も支援を検討しているという。

 合意では、ウトロの土地約二万千平方メートルの東半分について、住民が近く設立する中間法人に売却。西半分も当面は転売や強制執行はせず、行政や住民の対応を見守る。住民は土地取得後、京都府や宇治市に公営住宅の建設などを求めるという。

 町内会の厳明夫(げん・あきお)副会長は「地区には高齢者や生活保護の受給者が多くおり、少なくとも彼らの住む場所が確保できた。解決の糸口が見えてうれしい」と話していた。

 ウトロ地区は、戦時中に軍用飛行場建設に従事した韓国・朝鮮人らが定住。その後土地を所有した西日本殖産が土地明け渡しを求め提訴、二〇〇〇年に最高裁で住民側の敗訴が確定した。町内会は土地の買い取り交渉を進めていたが、資金不足で難航していた。


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http://mainichi.jp/kansai/archive/news/2007/10/16/20071016ddf001040004000c.html
毎日新聞 2007年10月16日 大阪夕刊

国交省が支援検討
来年度予算化、住宅建設中心に



 戦時中から多くの在日コリアンが土地所有権のないまま住み続けてきた京都府宇治市・ウトロ地区住民の支援問題で、国土交通省が地元自治体からの要請を前提に住宅地区改良事業を中心とした具体的な支援策を検討していることが16日、分かった。08年度中に予算化する方向で内容を詰める。

 この問題では韓国政府が15日、土地買い取り資金として15億ウォン(約1億9200万円)を拠出する議案を国会に提案しており、住民の希望する公営住宅建設が実現に向けて大きく動き出した。

 ウトロ地区に在日コリアンが定住したのは、戦時中の軍用飛行場建設に朝鮮人労働者が従事したのがきっかけ。こうした経緯から戦後補償問題を抱える外務省が動きづらく、国交省が対応することになったとみられる。

 韓国政府の土地買い取り支援の動きについても「織り込み済み」(国交省幹部)としていることから、住民側が購入を予定している地区東側を中心に事業計画が進むとみられる。

 在日コリアンの集住地域を巡っては、空港拡張工事に従事した朝鮮人労働者が国有地に長年定住するなど、ウトロと似た環境にあった兵庫県伊丹市・中村地区について、国交省が地元自治体と協力の上、隣接地に建設した市営住宅への集団移転を主導した実績がある。

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